バーチャファイターのパイに萌える気持ち中心のブログです。


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家庭用VF5FSに適したネットワーク構築について

家庭用VF5FSが稼動してから1ヶ月以上経過しました。

ランクマッチやプレイヤーマッチなど、今なお激しくオンライン対戦が繰り広げられていますが、時折自分の家の通信環境で相手に通信ラグを強いていないか?等、不安を持たれる方がいらっしゃいます。
そこで今回は、家庭で出来るネットワーク回線のチェックと改善ポイントについてエントリーしたいと思います。

まず、必要なものを列記する前に、オンライン対戦はどのように通信されているのか?を知る必要があります。
ちょっと難しいお話になりますので、結論だけを知りたい方はこのエントリーに掲載されたパイたんの画像と、最後の項のまとめだけご覧くださいw

■プロトコルとエラー制御について
格闘対戦ゲームは、インターネットを経由してRUDPというプロトコルで通信しています。
VF5FSはコマンド入力の有無に関わらず、1フレームごとにコマンドデータをサーバへ送り、サーバは対戦している相手にそのコマンドデータを渡します。
2Pを打つ場合、それを1フレームで入力した場合は、2とPのコマンドデータがサーバを経由して相手に送信され、自分のゲーム機と相手のゲーム機で、自分が入力した2Pのモーションを再現するという形です。

このコマンドデータは1フレ毎に同時に送受信されるために、まず対戦時のマッチングの際に対戦者同士のゲーム機で同期を取ります。
この時、通信環境によって遅延が計算され、コマンドデータの送受信が遅れた際にどれだけウェイトを入れるかをフレーム単位で決めています。
エラー制御については、1フレームごとのデータに連番を振って、1フレーム目のデータ、2フレーム目のデータというようにして、2フレーム目のデータの後に4フレーム目のデータが来た場合には、3フレーム目のデータをゲーム機へ再送を要求するという連番方式を取っています。
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■ラグが発生する理由について
通信対戦におけるラグは、エラー制御によって発生します。
エラー制御は、主に2つに分類されます。

・最初の同期処理で決められた再送時のウェイトフレーム
 この値が大きければ大きいほど、ほぼ常時ラグが発生するように感じます。
 画面の動きが全体的に遅くなるような感覚になります。

・再送時のラグ
 最初の同期処理で3フレームのウェイトを設けた場合、再送を待つ際は3フレーム画面が動かなくなります。
 時々カクカクするようになるのは、これが原因です。

前置きが長くなりましたが、回線速度云々よりも、このエラーをいかに抑えて再送を無くすかがラグ発生を防止することにつながります。

ちなみに、RUDPでは1フレームごとにおよそ28バイトのデータ送受信を行っていると仮定し、スタートストップビットを考慮し、1バイト=10ビットと置き換えた場合、エラー制御がなければ128kbpsの回線でも通信ラグなしで対戦が出来る計算になります。
a0147539_23283540.jpg

■通信におけるラグ(データロス)をなくすには

・無線LANを有線LANに変更する
家庭内回線においては、無線LANで対戦をしている方の場合は、有線LANを使用することで大きく改善します。
PS3における無線LANは、IEEE802.11b/gという規格のため、家電製品と周波数がぶつかってしまい非常に通信エラーが発生しやすい状況にあります。業界ではジャンクバンドとも呼ばれるようになりました。
一般家庭で通信エラーが発生しないようにするには、もはや有線LANがもっとも適していると言えます。

・LANケーブルをチェックする
普通の太さのケーブルであればカテゴリー5eで十分です。
カテゴリー6eやカテゴリー7の高品質ケーブルは、LANの口のシールドが接地されていないルータやHUBを使用しているとかえってエラーレートが高くなりますので、使用しないほうが良いです。
ノイジーな環境でなければフラットケーブルを使用しても大丈夫です。
また、ケーブルは腐食することで抵抗が発生するため、古いケーブルは交換を行ったほうが良いかも知れません。
ケーブルのコネクタなどは、意外に痛みやすく断線しやすい箇所となりますので、目視で確認し、痛んでいるようであれば交換してください。

・LANケーブルの通り道を確認する
通信は、伝送速度が高くなれば高くなるほど高周波となるため、通信エラーを発生させるノイズに弱くなっていきます。
他のLANケーブル、その他電気が通るようなケーブルと一緒にしないよう、単独で経路を確保するような敷設が望ましいです。
また、電磁波を発する機器のすぐ傍にはケーブルを通さないようにすることも重要です。
冷蔵庫や電子レンジなどは、古いなど等、アース線が微妙だと強い電磁波を発します。

・HUBやルータをチェックする
100Mbps以上のスペックであれば問題ありません。
ただし、ルータについてはセキュリティ機能が高い機種を使用した場合はスループットが落ちますので、回線業者からのレンタルや市販のルータを通したほうがよりよく通信が出来ます。
つまり、業務用ルータを使用していなければ大丈夫です。

・インターネット回線をチェックする
最低4Mbps以上で、最大通信速度に対して8割以上の通信速度が出ていれば、回線種別を問わず大丈夫です。
8割以上としたのは、おおざっぱに言うと、サーバ負荷を考慮しない状態で2割のエラーが発生していることを示すからです。
2割以上のエラーが発生することは、コマンドデータ再送回数の高まりを意味し、それはカクカクのラグに繋がります。
・・・と、さらりと書きましたが、実際にADSLはアナログ信号のため、相当限定された環境になければ、この品質を得ることが出来ません。
一方、光回線はアナログ回線よりもノイズに強く、かつ減衰しにくい光を使いますので、回線速度を得られる、つまりエラーを抑えることが出来ます。
”スピードテスト”でググると、さまざまな通信テストサイトが出てきますので、試してみることをオススメします。
マンションタイプの光回線の場合は、VDSL、つまり、局からマンションMDFまでは光回線、そこから先は分岐BOXを経てアナログ回線になっているケースがありますので、どうしてもお金をかけてでも少しでもラグを解消したいんだ!という方は、直接光回線を引き込む等を大家さんに交渉する必要があります。

ちなみにうちの場合はADSL8Mbpsの際、7Mbps近く回線速度が得られる環境でしたが光回線に変更しました。
なので、ラグに関してのみ全然効果が発揮されないことを実感しました・・・

・家庭で常時インターネットへ接続している機器を確認する
回線使用率が高まれば、ルータはバーチャ以外の機器の通信に処理能力を割かれます。
ハイパフォーマンスなルータを導入したとしても、通信が混み合って(コリジョン)サーバは何度も再送要求を出し、ゲーム機は再送を繰り返すことになります。
価格の高いHUBを使用すればポートごとに信号を分けるようにしたり出来ますが、一般的な家庭で買うようなものではありませんし、バーチャでオンライン対戦する際にラグを抑えたい時は、家族に協力を求める等が必要です。
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■どうやっても解消できない通信ラグについて
XBLAは分かりませんが、PSNのサーバは東京のデータセンターを使用しています。
日本国内に限ると、東京に対しては、遠い地域からでも最大で50msの遅延なので、どうしても3フレーム程度の遅延が発生する地域があります。
これはエラー制御とは関係ない部分なので、国内プレイヤーでもラグを感じる人がいてもどうしようもありません。
最初の同期でこの遅延を織り込むので、対戦中は多少スローな感じになります。

また、海外プレイヤーとの対戦については、アメリカであれば最低200ms、欧州でも300ms近くの通信遅延が発生します。
フレーム数にしてラグは10フレ以上。
エラーレートも高くなるため、10フレ分のリカバリーを行うバーストエラーでさえエラー制御がままならず、ゲームとして成り立たなくなるのは、もはや仕方ないことです。
FPSなどのゲームなら、プロトコル以外は処理方法が異なるので、ある程度成り立つこともありますが、バーチャはそういう意味では相当シビアと言えます。
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■まとめ
長々と書きましたが、家庭で出来るネットワーク回線のチェックと改善ポイントは以下です。

・無線LANではなく、有線LANを使用しましょう
・LANケーブルが痛んでいる箇所があったら交換しましょう
・LANケーブルは、電子レンジや電源タップや電源ケーブルから離しましょう
・ルータやHUBがやたらと古いものであれば、これを機に買い換えましょう

以上です。

多少難しい用語なども使っていますが、参考になれば幸いです。

それでは。
by TrickBlue | 2012-07-09 23:01 | その他